2013年9月10日火曜日

東京五輪に対する一抹の不安

★Take1
 オリンピック開催が東京に決まったとき、私は一抹の不安を感じた。まず一つはオリンピックを体裁よく成功させることだけを考えるあまり、あらゆる手段でどんなことでも敢行してしまおうとする私達日本人の気質である。今の熱狂振りを見ても判る通り、私達は何か一つの物事に一致団結して邁進する傾向が非常に強い。それが上手く作用すれば良いのだが、時として記念碑的価値のある日本橋の真上に殺風景な高速道路の高架橋を平気で掛けたりする愚行に及ぶこともある。そんな二の舞は絶対に繰り返してはならない。
 もう一つは、今後オリンピックの準備を進めていく中で露呈するであろう様々な障壁が暗黙の内に隠蔽あるいは切り捨てられてしまう危惧である。残念ながら未だ私達には不都合な真実を公開して国全体で議論しようとする覚悟がない。だから「汚染水はコントロール下にある」というような奇抜な発言も信じ(ようと努力す)る。ただし情報もコントロール下にあることだけは決して忘れてはならない。
※2013/09/09

★take2
 私はオリンピックの開催地が東京に決まってからの世間の熱狂振りに一抹の不安を感じた。まず一つはオリンピックを体裁よく成功させたいと願う国や自治体が、この熱狂に便乗して町の景観や自然環境を蔑ろにしてでも施設や交通網の建設を強引に進めようとする不安である。実際に私達には国の記念碑的価値がある日本橋の頭上に高速道路の高架橋を平然と掛けた経歴がある。恐らく当時も反対意見はあっただろうが、大多数の賛成意見と今回のような世論の勢いに屈したのではなかろうか。そんな二の舞だけは繰り返してはならない。
 もう一つは私達がお祭りムードに酔いしれる間に、私達には不利となる様々な法律や政策の改正が密やかに推し進められて行くかもしれない不安である。私はこれほどまでに安倍さんのシナリオ通りに物事が進行している現状が怖くて仕方がない。まるでミヒャエル・エンデの童話の世界に迷い込んだような気分だ。大抵その後は知らぬ間に相手の術中にハマっていくのが物語の流れである。ならばそうならないためにはどうするか。それには相手の動きを注意深く観察し、国の繁栄などと引き換えに私達のもっと大事な何か、例えば良心を決して相手に譲り渡してはならない。それだけはどうか皆さんも忘れないで戴きたい。私は切にそう祈る。
※2013/09/10

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