もし自分の子供が悪戯をして他人に迷惑を掛けたとして、「 私はその場にいないので子供に代わって謝ることはできない。」 と言う親はまずいない。否、 こんな世の中だからいるかもしれないが、 一般にそういう人は常識ある社会人とはみなされない。
しかし先日安倍首相が自分の部下や知人の不適切発言に対し、 前述と同様の弁明をし、未だにお詫びを拒絶している。 子供の悪戯とは異なり、 その経緯がはっきりしているにもかかわらずである。
もしこの言い訳が通用するなら、世の中は何でもありとなる。
畢竟、その当事者でなければ責任を負う必要はないのだから、 先人が起こした戦争の被害者に謝る必要も、 先人が押し付けられた憲法を遵守する必要もない。 現在の問題である沖縄の米軍基地や福島の原発事故でさえ、 誰かに責任を擦り付ければそれで済む。
これが、事あるごとに「責任者は私だ」 と豪語する首相の本性だと私は推察する。
真に責任感のある人間なら、たやすくそんなことは言わないし、 自分に非があると知れば直ぐに謝罪するはずだ。
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