2023年7月20日木曜日

日本における自転車の今後

ツール・ド・フランス絡みの戯言ネタの最後は、他者への皮肉や偏見でなく私達自転車乗りの自省話をしたい。
自分で言うのも何だが、自転車競技も含めマイナー競技の愛好者はどうしても斜に構える傾向がある。「どうせ俺たちはマイナーだから隅っこで仲間内で楽しんでますょ」くらいならまだ害はない。しかし「自分の脚だけで1000m超えの峠を登り切る楽しさは凡人には分からんよね」くらいになると次第に世間との隔たりを意識するようになる。それが「アクセルを踏めば勝手に走ってくれる乗り物の何処が楽しいの!?」くらいまでなると完全に自転車倶楽部という要塞の中でしか活動できなくなる。
恐らくこの偏狭さが日本で自転車の地位が一向に上がらない理由なんだと私は思う。
まず最初に、自転車乗りはもっとおおらかでハッピーでなければならない。後続の車からクラクションを鳴らされても笑って手を振るくらいの余裕が必要である(手の振り方によっては更なる喧嘩にもなりそうだがw)。少なくても健常者だった頃の私のように中指を立てたりしてはいけない。
また自転車はエコでクールでスマートな乗り物であり、尚且つお財布にもやさしいことを身を挺して実証するくらいの気概も必要である。だからジャージから肉がはみ出してきそうなメタボ認定間違いなしのオッサンが100万円くらいする高級自転車に乗って路側帯が狭く交通量の激しい市街道路をダラダラ走ってはいけない(意外とそれが結構いるのだょ)。理想はファッション誌のモデルさんみたいな人が5万円くらいのクロスバイクに乗りながら日曜のマルシェで地産地消のオーガニック野菜を物色するみたいなイメージだな(完全に妄想の世界…)。少なくても健常者だった頃の私のように自動車を買えなくて雨の日も往復50kmの道程を自転車通勤するような貧乏さをにじませてはいけない。
以上、とにかく自転車にも市民権が与えられるように、グレずにめげずに自転車の良さをアピールすることが大切だと思う。そうすれば「自転車=ママチャリ」あるいは「自転車=キモい奴のやるマイナー競技」みたいなイメージが払拭され、近い将来にはヨーロッパのように自転車にも市民権が与えられ、世界で活躍する日本人選手が今以上に誕生するかもしれない。
そして最後に、最近高校生がちょっとしたスポーツバイクでスマートに通学している風景をよく目にするが、アレは非常に良い兆候だと思う。その数年前まではママチャリのサドルを一番低くし且つハンドルを逆立てて牛の角を押さえるような恰好でわざと乗りずらくしている昭和のヤンキーと同じ発想の青年が多かったので余計に頼もしく思える。彼らが社会人になっても、そんなクールでスマートな自転車ライフを続けてくれることを切に願っている。

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