岸田首相が先の施政方針演説の中で今の少子化問題を「社会機能を維持できるかどうかの瀬戸際」と訴えたことについて、私は二つの疑問を呈する。
まず一つに、少子化は今に始まったことではなく、何十年も前から予測されたことである。そしてその期間の殆どは自民党が日本の舵取りをしてきた。つまり瀬戸際まで追い込んだ責任は自民党にもあるはずなのに、先の演説からはその当事者意識が全く感じられない。まるで他人事のように、延々とお題目を並べたてるだけである。「これで私を信用しろ」という方が異次元の世界だろう。
もう一つは、少子化問題が瀬戸際という認識が首相の心中にあるなら、この問題を差し置いて防衛費増強を先に議題に上げたりはしない。少なくても少子化の原因を考えるふりくらいはするはずだ。しかし現実には、国民が物価高で困窮しているなか、首相本人がわざわざ米国まで赴きミサイル購入を大統領に報告しに行っている。私は思う。首相の思考は私達とは全く次元が異なるのだと。そしてその方向性を変えない限り少子化問題は解決しないのだが、首相には変える意志がない。聞く力は何処へいったのだろうか。
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