地方に行くと時折白い御殿を目にする。廃校になった小学校である。しかしそれらが必ずしも民意に反して建てられた訳ではない。当時から近い将来廃校になると予想されていたにも関わらずである。でも誰もそれを大きい声では言わなかった。否、言えなかったと言って良い。恐らく多くの住民はここに子供たちの歓声がまた響き渡ると夢見ていた。そんな妄想に釘を刺すような本音は誰も言えない。
このように、私たちは不都合なことはなるべく考えない、そして言わないようにして生きてきた。
本来なら、これを補い正すのが政治家や行政の役割の一つのはずである。
しかし政治家の先生方はますます大衆に迎合する方向に傾いている。
恐らくこの弊害に気付くのは、白い御殿を壊す予算さえなくなり、どうしようもなくなった時だろう。
では、そうならないためにはどうすべきか。
まずは私達各々が現実路線で未来を見据え、それに呼応すべく行政側も軟着陸可能な案を提示するべきだと考える。
少なくても、更に飛行高度を上げて危険を回避している、つまり景気回復しているように錯覚させる現政権の政策は間違いだと気付くべきだ。
高度を上げれば上げるほど、軟着陸する時の衝撃は激しいものとなる。
公共投資を増やし、負債を先送りし、とにかく産めよ増やせよと考える人も、その事実だけは記憶の隅に置かれた方がよろしい。
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